施設の維持管理

  • 安房中央土地改良区には、安房中央ダムや堰=頭首工(とうしゅこう)、揚水機場(用水ポンプ)、ため池等の基幹施設や、水田に水を送るための幹線用水路、パイプライン等の様々な土地改良施設があります。
  • 普段あまり目にすることはないと思いますが、農業用水を安定して皆様に届けるために、老朽化した施設の更新・補修工事を計画的に実施するとともに、ダム・堰・機場等の運転管理や、地元の水利組合等によるパイプラインの仕切弁(バルブ)操作をおこないながら、貴重な農業用水を管理しています。
  • 近年は老朽化したパイプラインの破損等による突発的漏水が多発しておりますが、改良区の役員・総代・用排水調整委員会や地元の管理組合の方々と一体となって、農業振興の要でもある貴重な土地改良施設の維持・管理に努めています。

安房中央ダム取水塔底部補修工事 県営かんがい排水事業
平久里川防潮堰改修工事 維持管理適正化事業
維持管理(用水ポンプ、漏水対策、日常管理)

田に水を届けるために

安房中央土地改良区では、皆様の水田に農業用水を安定してお届けするために、用排水管理体制としての「用排水調整委員会」を設置しています。委員会ではダムからの用水配分調整や、分水地点の取水日程を定めるとともに、水利組合等との連携を図りながら、通水前の施設点検、各地域の分水管理、ポンプ運転、洪水時の堰の上げ下げ管理、漏水確認、水田の見回り等をおこなっています。


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担当区分 役職 氏名 地区
全域 委員長 木曽 雅弘 館山市安布里
副委員長 吉田 正 南房総市中
大幹線 支部長 尾形 茂樹 南房総市宮下
副支部長 山田 一洋 南房総市宮下
1号幹線 支部長 羽山 榮 館山市正木
副支部長 田村 修身 南房総市千代
委員 森 浅治郎 館山市亀ケ原
委員 磯邉 薫 館山市正木
委員 庄司 正博 館山市正木
委員 山根 秀人 館山市小原
2号幹線1 支部長 髙橋 文秀 館山市安東
副支部長 北見 哲 館山市竹原
委員 小柴 一博 館山市竹原
委員 景山 康浩 館山市薗
委員 秋山 光章 館山市大井
委員 渡辺 達雄 館山市稲

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担当区分 役職 氏名 地区
2号幹線2 支部長 安田 隆宏 館山市上野原
副支部長 木曽 雅弘 館山市安布里
委員 山岸 義男 館山市山本
委員 原田 日登志 館山市国分
委員 多田 紀夫 館山市湊
3号幹線 支部長 吉田 正 南房総市中
副支部長 林 吉雄 館山市広瀬
委員 神作 猛夫 館山市江田
委員 髙橋 重義 南房総市池之内
4号幹線 支部長 笹子 弘 南房総市安馬谷
副支部長 鈴木 文夫 南房総市安馬谷

農地・農村の持つ多面的機能を守っています。

多面的機能支払い交付金の活用

農地・農村の持つ「多面的機能」の維持と農地や土地改良施設の保全管理のために安房中央土地改良区管内では16の組織約630ヘクタールで多面的機能支払交付金を活用した活動を実施しています。

活動組織では、施設の点検、水路の泥上げ、草刈り、農道・水路の補修、花木の植栽、子供たちへの農法伝承等の活動を実施していますが、そのうち14組織(約550ヘクタール)から事務を一部受託して、活動事務支援や、工事の執行、そして各種事務・技術の相談等をおこないながら地域の環境保全をおこなっています。

  • 農業・農村は、私たちが生きていくのに必要な米や野菜などの生産の場としての役割を果たしています。しかし、それだけではありません。農村で農業が継続して行われることで、私たちの生活に色々な「めぐみ」をもたらしています。
このめぐみを「農業・農村の多面的機能」と呼んでいます。
  • 農地は雨水を一時的に貯留し、洪水や土砂崩れを防いだり、多様な生きものを育み、また、美しい農村の風景は、私たちの心を和ませてくれるなど大きな役割を果たしており、そのめぐみは、農家だけでなく地域の皆さんの財産でもあります。
  • こうした『めぐみ』は、お金で買うことのできないものであり、農業・農村の持つ様々なめぐみを思い、支えていくことが必要です。
 しかし、農村地域の過疎化や混住化等により、これまでの共同活動(農用地、水路、農道、ため池等の地域資源の保全管理活動)により支えられていた多面的機能の発揮に支障が生じています。
  • 私たちの活動組織は、「多面的機能」を維持・発揮するために、交付金を活用しながら国・県・市や各種団体と連携し、次のような地域の共同活動を実施しています。

活動組織

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No 団体名 地区
1 丸山川右岸環境保全組合 南房総市
2 池中環境保全協議会 南房総市
3 江田農地里の会 館山市
4 正木岡里を守る会 館山市
5 竹原環境保全協議会 館山市
6 二子環境保全協議会 館山市
7 安東水と緑の会 館山市
8 大井地区環境保全会 館山市

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No 団体名 地区
9 安布里地区資源保存会 館山市
10 亀ヶ原水と緑の会 館山市
11 上野原・国分地区環境保全協議会 館山市
12 薗区環境保全協議会 館山市
13 山本整美の会 館山市
14 広瀬環境保全会 館山市
15 城の里守る会 館山市
16 湊川南岸環境整備の会 館山市

活動範囲図


農地バンク 農地中間管理事業

市や改良区では、地域の農業を守り・育てるために「担い手」と「農地を貸したい農家」を「つなげる・まとめる」ための「支援」もおこなっています。

農地バンクとは、農地を貸し借りする際に、農地所有者と農地を必要とする人をつなぐ制度で、その活動組織は農地中間管理機構とも呼ばれ、都道府県ごとに1つ設置されています。

安房中央土地改良区も、知事指定の「千葉県農地中間管理機構(千葉県園芸協会)」から業務を受託して、県・市と連携しながら、農地の貸し借りの相談、貸付希望等の受付をおこなっていますので、市と同様お気軽にご相談ください。

農地の貸し借りは機構におまかせください!

農地を貸したい方(出し手)

  • 高齢で農作業ができなくなり、後継者もいない
  • 相続した農地を誰かに貸したい
  • 今後は、施設野菜(水稲)に専念したいので田(畑)はやめたい

農地を借りたい方(受け手)

  • 経営規模を拡大したい
  • 新規就農・参入したい
  • 分散した農地を1か所にまとめ、効率的な農業をしたい
出し手のメリット
  • 出し手の意向を確認し、適切な貸付先を選定します。
  • 契約期間が満了すれば農地は出し手に戻ります。
  • 毎年の賃料(金納の場合)は機構から決められた時期に必ずお支払いします。
  • 要件を満たせば、機構集積協力金の交付を受けられます。
  • 要件を満たせば、農地の固定資産税が軽減されます。
受け手のメリット
  • 長期間の借り入れができるため、営農計画が立てやすくなります。
  • 分散した農地が集約できれば、効率的に耕作できます。
  • 所有者が複数いても契約手続きや賃料の支払いは機構がまとめて行います。
  • 機構から担い手が農地を借り受けることで利用できる関連事業があります。

農地バンクによる農地の権利移動

令和7年度からは各地域で策定された地域計画の達成に向け、農地の権利移動は、原則農地バンク経由となりました。


21世紀創造運動

安房の農業・環境を未来につなぐ子どもたちとの「交流活動」

「21世紀創造運動」とは、都市化や混住化により農村環境が変化する中で、地域住民や関係機関との協力を得ながら、郷土の財産である田園空間や農業・農法・施設を守り・伝承するための活動のことで、全国の改良区で実践されています。

安房中央土地改良区では「田植え・稲刈り体験」「田んぼの水をたどる校外学習」や、全国水土里ネット(全国土地改良事業団体連合会)主催の「子ども絵画展」(全国から約4千点の応募)等に参加しながら、安房の豊かな農村環境や農業・農法を次世代につなぐための、子ども達との交流活動を毎年実施しています。

未来へつなごう!ふるさとの水土里子ども絵画

文部科学大臣賞受賞(R02) 九重小5年 渡辺 凛子さん

南房総市立嶺南小 4年生

田植え、稲刈り体験、田んぼの水をたどる校外学習、お米の乾燥調整施設見学